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母川

(ははがわ)

母川は、徳島県海部郡海陽町を流れる美しい河川であり、四国の自然景観を代表する「四国のみずべ八十八カ所」にも選定されています。また、「母川蛍まつり」としても知られ、とくしま88景に選定されたホタル観賞の名所として、多くの観光客が訪れます。

地理的特徴

母川は、海陽町櫛川の水源から東へと流れ、やがて海部川右岸に合流します。沿岸には広大な平地が広がっており、地域一帯が水田として利用されています。川の下流部は、自然堤防が形成されているため逆傾斜が見られ、野江西方には後背湿地が広がっています。こうした地形の変化により、母川の周辺は豊かな生態系が育まれています。

川名の由来

母川の名前の由来については、地元の「海部郡誌」に記されています。それによると、昔、ある孝行息子が池を掘り、そこから得た清水で母親を養っていたことがありました。その清水が後に川となったことから、「母川」という名前がつけられたと言われています。このような美しい伝説が残る母川は、地域の人々にとっても特別な場所となっています。

オオウナギの生息地

母川は、国の天然記念物であるオオウナギが生息する北限としても知られています。特に海部川との合流点から西方に位置する山麓には、「せり割り岩」という地形があり、その上下2kmにわたってオオウナギが生息しています。この区域は保護されており、自然環境の維持が大切にされています。訪れる際には、この貴重な生物の存在を感じながら、自然の力を実感できることでしょう。

母川ほたるまつり

毎年、母川では「母川ほたるまつり」が開催され、多くの観光客がホタルの光を楽しみに訪れます。このまつりは、母川のゲンジボタルを守り、地域の魅力を伝えるために、地元のボランティアの方々の手で運営されています。訪れる方々には、ホタルの美しい光が織りなす幻想的な景色が広がり、心に残る体験ができるでしょう。

ほたる観賞の体験

母川では、笹舟の作り方を親切に教えてくれる体験も用意されており、参加者は地元の文化や自然に触れることができます。また、川では高瀬舟に乗って、ホタルの光をゆっくりと観賞することができ、穏やかな時間が流れます。ホタルの光が川面に映り、幻想的な雰囲気を楽しむことができるこのイベントは、自然と調和した観光体験として非常に人気です。

交通アクセス

母川へのアクセスは比較的便利です。徳島県海陽町への訪問を計画している方は、公共交通機関や車を利用して母川を訪れることができます。周辺には自然豊かな観光スポットも多く、母川周辺の景色を楽しみながらのドライブもおすすめです。

母川の観光資源

母川の観光資源は、自然だけにとどまりません。地域の文化や伝統に触れる機会が多くあり、地元の歴史にまつわる伝説や、自然との共存を大切にする生活様式など、訪れる人々に新たな発見を提供してくれます。徳島県海陽町に訪れた際には、ぜひこの母川の自然と人々の調和を感じる旅をお楽しみください。

流域の自治体

母川の流域には、徳島県海陽町が含まれています。この地域は、母川を中心に自然や伝統文化が息づいており、観光資源としても魅力的です。四季折々の風景が広がるこの場所では、春の桜や秋の紅葉、そして夏のホタル観賞など、訪れるたびに異なる景色を楽しむことができます。

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名称
母川
(ははがわ)

阿南・日和佐(美波)

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