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津峯神社

(つのみね じんじゃ)

津峯神社は、徳島県阿南市の津乃峰山山頂に位置する由緒ある神社です。式内社で、かつては郷社として格式を持ち、現在は神社本庁の別表神社に指定されています。海上安全や延命長寿を祈願する人々から深く信仰されています。

神社の概要

津峯神社は、漁師や船舶関係者、交通の安全を願う信仰の場として広く親しまれています。毎年、多くの参拝者が訪れるこの神社は、大麻比古神社(鳴門市)や二ノ宮八幡神社(神山町)と並び、「阿波の三大祭り」の一つとして知られています。

祭神

津峯神社では、主祭神として賀志波比売大神(かしはひめのおおかみ)を祀り、相殿には大山祇大神(おおやまつみのおおかみ)を祀っています。

賀志波比売大神は、人々の寿命を司る神として知られ、信仰されてきました。また、毎日一人の命を救うといわれ、病気平癒や開運延命、さらには海上安全の神としても篤く信仰されています。境内に祀られる恵比須大神は、「阿波の七福神」の一つとして崇拝されています。

津峯神社の歴史

古代からの信仰

社伝によれば、津峯神社の創建は神亀元年(724年)にまで遡ります。この年、神託により賀志波比売命が国家鎮護と延命長寿の神として、霊山である津乃峰山の山頂に祀られたとされています。延喜式神名帳にも「阿波国那賀郡 賀志波比売神社」として記載されています。

中世の信仰と戦乱

津峯神社は、忌部氏が社殿を再建し、中世には細川頼之三好長慶も深く信仰しました。しかし、天正年間に長曾我部元親の阿波侵攻の際、兵火によって焼失するという不幸に見舞われました。

近世以降の再興

その後、阿波国主であった蜂須賀家が津峯神社を守護神として再び崇敬しました。歴代の蜂須賀家が家運長久を祈願し、富岡城主の鹿島家と共に正月には参拝祈願を続けていました。

近代の再建と発展

1946年(昭和21年)の南海地震で倒壊した社殿は、再び再建され、1950年(昭和25年)には神社本庁の別表神社に列せられました。現在も、多くの人々が訪れ、信仰の場としてその存在感を放ち続けています。

境内の建物

津峯神社には以下の建物が存在します。

賀志波比売神社

津乃峰山の麓には、同じく賀志波比売命を祀る賀志波比売神社があります。こちらは、津峯神社の本宮であると伝えられ、現在は見能方八幡神社の境外社とされています。

社伝によると、賀志波比売命が最初に祀られた場所であり、その後、人々の希望によって津乃峰山山頂に遷座されました。しかし、元の鎮座地にも祠が残されており、この場所が津峯神社の本宮であるとされています。

津峯神社の主な祭事

津峯神社では、一年を通じて多くの祭事が執り行われています。以下に主な祭事を紹介します。

春の祭事

夏の祭事

秋の祭事

冬の祭事

また、毎月17日には、月並祭が執り行われています。

捧餅競技

津峯神社では、桜まつり秋季例大祭において、子ども・女子・男子の部ごとに、大三宝に乗せた大鏡餅を持ち上げて土俵を回る「捧餅競技」が行われます。これは神社の伝統的な行事で、多くの人々が楽しみにしています。

交通アクセス

津峯神社へは阿南駅から車で10分ほどの距離にあります。近くには駐車場が整備されており、車でのアクセスも便利です。

Information

名称
津峯神社
(つのみね じんじゃ)

阿南・日和佐(美波)

徳島県