大島は、徳島県海部郡牟岐町に位置する周囲約8kmの無人島で、牟岐大島と呼ばれることもあります。この島は、豊かな自然環境を持つ一方で、釣りやダイビングの名所としても知られており、徳島県の観光名所「とくしま88景」にも選定されています。ここでは、大島の地形、動植物、アクセス方法などを詳しく紹介します。
大島は、周囲約8km、高さ約200mの急勾配な地形を特徴とする島です。その険しい地形から、島の西部にある船着き場以外から上陸することは難しく、自然が多く残されています。このため、訪れる人々にとっては手つかずの自然が広がる秘境として知られています。
島の西部の入り江には、「珍宝岩」と呼ばれる特徴的な岩があります。昔、美しい姫がこの場所で身投げした後、その場所にこの岩が現れたという伝説が残されています。地元では、この伝説に基づき、姫神祭という奇祭が行われています。この祭りは地域の文化的なイベントとして、多くの人々が集まる催し物となっています。珍宝岩は、その形状が男性器の先端に似ていることから、この名が付けられました。
また、島の南西部には、カツオのタタキ岩と呼ばれる高さ100mの岩壁があります。この名前は、2024年に小阪健一郎が命名したもので、その形がカツオのタタキに似ていることから新たに名付けられました。名前の由来とそのユニークな形状から、多くの観光客がこの岩を訪れ、写真撮影や散策を楽しんでいます。
大島の周辺には、櫂投島や津島、小津島、出羽島などの小さな島々が点在しています。これらの島々もまた、美しい自然が広がる魅力的な観光地として知られています。
大島は、島全体が豊かな森林に覆われており、タブノキやシラタマカズラなどの植物が生育しています。特に島の周辺海域は、珊瑚礁が広がっており、イサキやクマノミといった温帯・亜熱帯の魚が多く生息しています。
大島では自然の中でさまざまな生物と触れ合うことができますが、注意が必要です。特に、日本紅斑熱を媒介するマダニが多く生息しており、過去には死亡例も報告されています。訪れる際は、ダニ対策をしっかりと行うことが重要です。
大島へのアクセスは、徳島県牟岐町の牟岐港から船に乗ることが唯一の方法です。ただし、定期便は無いため、事前に地元のダイビングクラブや渡船業者に依頼して船を手配する必要があります。
また、大島は個人所有の島であるため、無断での立ち入りは禁止されています。訪問する際は、許可を得た上で、マナーを守り自然環境を大切にするよう心がけましょう。
大島は、その秘境的な自然美に加え、釣りやダイビングといったアクティビティを楽しむことができる場所として、多くの観光客を魅了しています。手つかずの自然の中で、自然と向き合いながらリフレッシュできる環境が整っています。
大島は、ダイビングスポットとして非常に人気があります。透明度の高い海と珊瑚礁に囲まれた環境では、色とりどりの魚たちと共に水中を探検することができます。また、島周辺は釣りスポットとしても有名で、豊富な魚種を狙った釣りが楽しめます。
徳島県の牟岐大島は、手つかずの自然が残る無人島で、釣りやダイビングを楽しむ観光スポットとして知られています。険しい地形と美しい海が織りなすこの島には、興味深い岩や豊かな植物、魚たちが多く存在し、訪れる人々に忘れられない体験を提供しています。自然と触れ合いながら、静かな時間を過ごしたい方にとって、大島は絶好の場所です。