歩危峡は、徳島県那賀郡那賀町木頭助(きとうすけ)を流れる那賀川に位置する美しい峡谷で、その自然の風景は訪れる人々に感動を与えます。「とくしま水紀行50選」にも選ばれており、徳島県内でも知られた景勝地です。
歩危峡は、那賀川の流れる古堂山(こどうさん)北麓に位置し、約2kmにわたって広がる峡谷です。国道195号沿いから眺めるこの峡谷は、蛇行した那賀川の流れが目を引き、四季折々の景観が楽しめます。春には白ツツジ、夏は深い緑、秋は色とりどりの紅葉が訪れる人々を魅了します。
峡谷の国道脇にはいくつかの湧水スポットがあり、「歩危峡の湧水」として知られています。この湧水は、ドライブの途中で立ち寄り水を汲む人々が絶えないほどの人気を誇ります。湧水は新鮮で澄み渡った水質を誇り、特に夏場には涼を求めて多くの人が訪れます。
「歩危」という名前は「ホキ」という言葉に由来しており、これは「崩れやすい崖」を意味します。峡谷の険しい地形を指すこの言葉が、歩危峡という名称に反映されています。
歩危峡へのアクセスは、以下の交通手段が便利です。
曖昧さ回避:「那珂川(なかがわ)」とは異なり、ここで取り上げるのは徳島県を流れる那賀川(なかがわ)です。那賀川は、四国地方整備局による2006年の河川水質調査で「四国一の清流」に選ばれた一級河川です。
那賀川は徳島県那賀郡那賀町木頭北川にある剣山山系(つるぎさんさんけい)のジロウギュウを源流とし、那賀町の高の瀬峡を経て南へ流れ、最終的には紀伊水道に注ぎます。
この川は、かつて「長川(ながかわ)」とも呼ばれていました。この名称は、地域名の「長の国(ながのくに)」に由来しており、『日本書紀』にも「奈我(なが)」や「長」として記されています。平安時代になると「那賀川」という名が定着し、現在に至っています。
那賀川は全長125kmの徳島県で最も長い河川であり、その流れは四国地方で重要な役割を果たしています。特に中流域では川が蛇行しており、その風景は非常に美しく、観光客にも人気のスポットとなっています。
那賀川沿いには複数のダムが存在し、地域の水資源管理に重要な役割を果たしています。代表的なダムとして、徳島県最大の長安口ダムや川口ダムなどがあります。しかし、かつて計画されていた細川内ダムの建設は、地元住民の反対により中止されました。この計画の中止により、那賀川上流の自然が守られましたが、地域のインフラ整備が後回しになったため、長年にわたる不便さも残されています。
那賀川は那賀郡那賀町をはじめ、阿南市など多くの地域を潤しています。これらの地域には、観光名所や自然景勝地も数多く点在しています。
那賀川には、多くの橋梁が架かっています。例えば、国道195号沿いに位置する丹生谷橋や、阿南市に架かる那賀川大橋などがあります。また、川口ダムに架かる川口橋は那賀川を代表する景勝スポットでもあります。
歩危峡と那賀川は、徳島県を代表する自然景勝地であり、四季折々の風景や清流を楽しむことができます。歴史的背景や地形的特徴を知ることで、より深くこの地の魅力を感じることができるでしょう。訪れる際には、ぜひ歩危峡の湧水や那賀川流域の名所を巡りながら、その美しさを堪能してください。