かもだ岬温泉（旧名称：船瀬温泉）は、徳島県阿南市椿町に位置する四国最東端の温泉地です。1999年に掘削工事が始まり、2001年に「船瀬温泉」としてオープンしましたが、2011年に現在の名称「かもだ岬温泉」に変更されました。
かもだ岬温泉は、低張性弱アルカリ性単純温泉で、源泉温度は41.4℃、湧出量は毎分90リットルに達します。徳島県内では最も高温の源泉を持つ温泉として知られ、入浴後の肌がしっとりと滑らかになる効果があると言われています。この温泉は、神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性などにも効能があるとされています。
高台に位置するかもだ岬温泉からは、紀伊水道を一望できる露天風呂があり、快晴の日には遠く淡路島や和歌山まで見渡すことができます。温泉の柔らかな湯触りは、リラックス効果が高く、湯上がりには爽快感が広がります。肌に優しく、何度でも入りたくなる温泉として、多くの訪問者に愛されています。
温泉街は、四国最東端の蒲生田岬から西に約2キロの距離にあります。高台に位置し、周囲には壮大な自然の景色が広がっています。アクセスには、国道55号から約30分ほど自動車で移動する必要があり、細い道が続くため、秘湯として知られています。温泉地には日帰り入浴施設「阿南市営かもだ岬温泉保養センター」があり、地元で採れた魚介類が楽しめるレストランも併設されています。
かもだ岬温泉には、3つの浴槽タイプがあります。これらの浴槽は男女交代制で、1日～15日は「うみがめの湯」が男風呂、「さざなみの湯」が女風呂となり、16日～月末は逆になります。
「うみがめの湯」は、蒲生田岬の砂浜に上陸するアカウミガメをイメージして造られたユニークな形の露天風呂です。大浴場や打たせ湯、サウナ、水風呂も完備されています。
「さざなみの湯」は、穏やかなさざ波が広がる阿波の松島、橘湾をイメージした造りになっており、心地よいリラックス空間を提供しています。こちらも大浴場や露天風呂、打たせ湯、サウナ、水風呂があり、さざ波のような穏やかな時間を楽しむことができます。
「ふれあいの湯」は、車椅子のまま浴場へ移動できるバリアフリー対応の貸切風呂で、家族風呂としても利用可能です。1時間2,000円（5名まで）の利用料が必要となり、完全予約制です。隣接する和室の小研修室（8畳）も一緒に利用することができます。
かもだ岬温泉は、1999年に掘削工事が始まり、2001年7月26日に「船瀬温泉」として開業しました。その後、2011年11月1日に「かもだ岬温泉」として名称を変更し、地域一帯の振興を図る目的でリニューアルされました。温泉の開発は、阿南市が人々の健康増進や地域交流の促進を目的として行ったもので、豊かな自然環境の中で癒しの時間を提供しています。
かもだ岬温泉は、温泉施設以外にもリラックスできるスペースや設備が充実しています。ロビーでは紀伊水道の絶景を眺めながら、ソファでゆったりとした時間を過ごすことができます。また、脱衣所には荷物かごや洗面台、冷水器、ドライヤー、ベビーベッドなどの設備が整っています。大研修室では、入浴後に広々とした空間でくつろぐことができます。
マッサージチェアやフットマッサージャーも完備されており、入浴後のリラックスタイムをサポートします。また、徳島新聞や各種雑誌も自由に閲覧でき、地元の物産品を扱う売店もあります。館内では無料Wi-Fi「Tokushima Free Wi-Fi」が利用可能で、メールアドレスを登録するだけで接続できます。さらに、四国最東端を訪れた記念にスタンプを押すことができ、思い出に残る旅の一部として楽しめます。
かもだ岬温泉へのアクセスは公共交通機関がないため、車での移動が必要です。国道55号線から車で約30分の距離にあり、途中からは狭い道路が数キロ続きますので、運転には十分注意が必要です。しかし、その道中には秘湯らしい風情が漂い、到着すると絶景が広がる温泉地が待っています。
かもだ岬温泉は、四国最東端に位置し、美しい紀伊水道の景色を眺めながら、ゆったりと温泉を楽しむことができる貴重な温泉地です。秘湯としての風情を残しつつ、設備やサービスも充実しており、地元の新鮮な魚介類を味わえるレストランも魅力的です。温泉地へのアクセスは少々難しいものの、その先に広がる美しい景観と温泉の効果は訪れる価値が十分にあります。訪れる度にリフレッシュできるかもだ岬温泉で、心身ともに癒されるひとときをお過ごしください。