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弥天山 最明寺

(みてんざん さいみょうじ)

最明寺は、徳島県美馬市脇町大字猪尻に位置する真言宗大覚寺派の寺院です。山号は弥天山、院号は常光院(じょうこういん)、本尊は聖観音菩薩です。阿波西国三十三観音霊場の第33番札所、また四国三十六不動霊場の第3番札所として知られ、多くの参拝者が訪れています。また、地元では「萩寺」として親しまれ、秋には美しい萩の花が境内を彩ります。

概要

最明寺は、天平年間(729年 - 748年)に行基が開山したと伝わり、当初は「西光寺」と号していました。江戸時代初期に現在地に移転され、その際に「西明寺」と改号されました。鎌倉時代には最明寺入道として知られる北条時頼がこの寺に滞留したという伝説があり、この縁から「最明寺」と改名されたと伝えられています。境内には数々の歴史的建造物があり、重要文化財も多く保有しています。

「萩寺」としての名声

9月中旬頃、最明寺の境内は美しい萩の花で覆われ、その景観は参拝者や観光客に大変人気があります。「萩寺」という愛称で親しまれるようになったのも、萩の花が寺院のシンボルとして広く知られるようになったためです。この季節になると、多くの人々がその花を楽しみに訪れます。

最明寺の歴史

創建と発展

最明寺の歴史は古く、行基によって天平年間に創建されたとされています。その後、江戸時代初期に現在の位置に移され、寺名も「西明寺」から「最明寺」へと改称されました。この寺院は、鎌倉時代に北条時頼が滞在したことでも知られ、その影響を受けて現在の寺名に至ったと伝えられています。

現代への再建

1879年(明治12年)に最明寺の本堂は焼失しましたが、その後再建が行われました。さらに、令和6年には本堂が新たに再建され、現代に至るまで多くの参拝者に親しまれています。また、本堂には聖観音菩薩像が安置されており、護摩堂には不動明王坐像が祀られています。

伽藍と見どころ

最明寺の主要な建造物

萩の花と美しい庭園

最明寺の境内は、特に9月中旬に見ごろを迎える萩の花で埋め尽くされ、その風景はまさに圧巻です。また、最明寺には美しい庭園が広がり、訪れる人々の心を和ませます。四季折々の花々や自然の風景を楽しむことができ、散策にも最適です。

文化財と宝物

重要文化財

最明寺は、数多くの文化財を保有しており、その中でも特に注目されるのが木造毘沙門天立像です。この像は、檜の一木造で平安時代後期に作られたもので、古色豊かな姿が保存されています。毘沙門天は、二鬼を従える兜跋毘沙門天の姿で、高さは151.6cmに及びます。この像は明治44年に国の重要文化財に指定されました。

徳島県指定文化財

参拝・拝観について

拝観料

最明寺の拝観料は無料です。寺院内の観光や参拝を通じて、歴史的な建造物や美しい庭園を楽しむことができます。

営業時間

参拝は通常、午前9時から午後4時まで行うことができます。特に萩の花が咲き誇る秋には多くの人々が訪れるため、時間に余裕を持って訪れることをお勧めします。

交通アクセス

アクセス方法

最明寺へは、JR徳島線の穴吹駅からバスで「専売所下」まで行き、そこから徒歩約20分で到着します。また、車で訪れる場合、美馬インターチェンジから約15分の距離にあります。近隣には観光スポットも多く、うだつの町並みや旧長岡家住宅など、美しい伝統的な建築群を楽しむこともできます。

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Information

名称
弥天山 最明寺
(みてんざん さいみょうじ)

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