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つるぎ町

(つるぎちょう)

つるぎ町は、徳島県美馬郡に位置する自然豊かな町です。四国の中央にあり、吉野川の南に広がるこの地域は、急峻な山々や清流に恵まれ、歴史的な文化や自然景観が楽しめます。また、つるぎ町は「にし阿波の傾斜地農耕システム」が国連食糧農業機関(FAO)により世界農業遺産に認定された地域の一部として、独特の農業文化も受け継がれています。また、つるぎ町は「巨樹王国」とも称され、豊かな自然に囲まれたこの地では、巨木を活かした地域活性化が進められています。

観光名所

剣山木綿麻温泉

つるぎ町の象徴的な観光地の一つである剣山木綿麻温泉は、雄大な自然に囲まれた温泉地で、四季折々の風景を楽しみながらリラックスできる癒しのスポットです。

二層うだつの町並み

四国八十八景の第10番に選ばれた「二層うだつの町並み」は、一宇街道沿いに広がる歴史的な建物群が特徴です。伝統的な「うだつ」が施された商家が並び、特に二層のうだつを持つ建物は、時代を感じさせる貴重な景観を保っています。

織本屋

織本屋は、酒造業を営んでいた商家として建設された歴史的建造物で、二層のうだつが特徴的です。2006年(平成18年)には国の登録有形文化財に指定されており、現在は町が所有し、見学が可能です。木造2階建て、瓦葺きのこの建物は、建築面積276平方メートルを誇ります。

土釜・鳴滝・土々呂の滝

つるぎ町は豊かな自然にも恵まれており、「土釜」や「鳴滝」、そして「土々呂の滝」など、美しい滝や自然景観が多くあります。これらの滝は、静けさの中に流れる水の音が心地よく、自然散策に最適なスポットです。

一宇峡

一宇峡は、四季折々の景色が楽しめる絶景スポットです。渓谷美が魅力のこの場所は、特に紅葉の季節には多くの観光客が訪れ、自然の美しさを堪能しています。

赤羽根大師のエノキ

赤羽根大師のエノキは、国の天然記念物に指定されている大樹で、樹齢数百年を誇るその姿は圧巻です。つるぎ町を象徴する巨樹の一つとして、多くの人々に親しまれています。

公園

於安パーク

町内にある「於安パーク」は、家族連れで楽しめる自然豊かな公園です。広々とした敷地内では、ピクニックや散歩など、ゆったりとした時間を過ごせます。

土々呂の滝親水公園

「土々呂の滝親水公園」は、滝の涼やかな風景を楽しみながら、散策や休憩ができる癒しの場所です。自然の中でリフレッシュできるこの公園は、特に夏の暑い時期に人気です。

社寺・史跡

松尾神社

松尾神社は、天の岩戸神楽が奉納される神社として知られています。地元の伝統行事を通じて、古代からの神事を今に伝える大切な場所です。

天日神社

天日神社は、つるぎ町の歴史を感じさせる古社で、静かな境内は訪れる人々に安らぎを与えます。ここでは、地元の信仰心を深く感じることができます。

剣山本宮宝蔵石神社

剣山本宮宝蔵石神社は、剣山山頂に位置する神社で、霊峰剣山の頂上に鎮座しています。四国を代表する霊峰として、修験者や巡礼者が訪れる神聖な場所です。

御所神社

御所神社は、忌部神社の摂社であり、神聖な雰囲気が漂う場所です。地元の人々にとって重要な信仰の中心であり、祭りや行事が盛んに行われています。

木地屋石堂神社・半田石堂神社

これらの神社は、つるぎ町の歴史的・文化的遺産であり、地元の信仰を支える重要な場所です。美しい景観の中に佇むこれらの神社は、訪れる人々に静かな感動を与えます。

多聞寺

多聞寺は、室町時代初期の庭園様式を持つ庭園があり、その美しさが広く知られています。歴史的な価値が高く、文化財としても評価されています。

東福寺・神宮寺

東福寺(新四国曼荼羅霊場70番札所)と神宮寺(新四国曼荼羅霊場69番札所)は、霊場巡りの一環として多くの参拝者が訪れる寺院です。2012年に東福寺の本堂は国の登録有形文化財に指定され、歴史的価値が高く評価されています。

引地堂

引地堂は、映画『虹をつかむ男』に登場したことで有名なお堂です。映画ファンにとっても人気の観光スポットとなっています。

旧永井家庄屋屋敷

旧永井家庄屋屋敷は、歴史的な庄屋屋敷で、つるぎ町の歴史を学べる貴重な建物です。建物内部には、当時の生活様式や文化が保存されています。

催事

一宇の雨乞い踊り

一宇の雨乞い踊りは、徳島県指定無形民俗文化財であり、伝統的な雨乞いの儀式として行われています。つるぎ町の豊かな農耕文化を象徴する行事です。

川見の踊り念仏

川見の踊り念仏は、川見堂で毎年8月14日の夜に行われる伝統行事です。徳島県指定無形民俗文化財に指定されており、地元の信仰や文化が色濃く反映された踊り念仏です。

木屋の踊り念仏

木屋の踊り念仏は、木屋堂で毎年8月13日の夜に行われる徳島県指定無形民俗文化財です。地元の伝統行事として、毎年多くの人々が参加し、古くからの習わしを受け継いでいます。

剣山お山開き

剣山お山開きは、毎年4月29日に行われる伝統的な行事で、剣山への感謝と祈りを込めた祭りです。この日には多くの参拝者や観光客が集まり、賑わいます。

名産品

半田素麺

つるぎ町の名産品である「半田素麺」は、そのコシの強さと風味で広く知られています。地元の気候と水を活かして作られるこの素麺は、全国的にも人気の高い特産品です。

地理と自然環境

つるぎ町は吉野川の南側に広がる山間地域にあり、急峻な地形が特徴です。町を囲む山々には、矢筈山、丸笹山、赤帽子山などがあり、これらの山々は登山者や自然愛好家に人気のスポットです。また、吉野川や半田川、貞光川といった清流も流れ、町全体が豊かな自然に包まれています。自然の中でリラックスできる環境が整っており、ハイキングや釣り、キャンプなどのアウトドアアクティビティが楽しめます。

主要な山や河川

名所と自然景観

町内には数多くの滝が点在し、中でも「鳴滝」と「土釜」は、壮大な景観を誇ります。また、つるぎ町には美しい峡谷「一宇峡」もあり、秋には紅葉が楽しめるスポットとして人気です。これらの自然景観は、つるぎ町を訪れる観光客にとって大きな魅力の一つです。

つるぎ町の歴史

つるぎ町は、2005年(平成17年)3月1日に美馬郡半田町・貞光町・一宇村が合併して誕生しました。この町名は、地域の象徴である剣山(つるぎさん)に由来しています。合併後も地域の伝統文化や歴史的遺産を大切にしており、多くの文化財や歴史的な名所が存在します。

名所旧跡

文化財と自然保護

つるぎ町には、多くの文化財や自然保護地域が存在します。特に剣山や一宇峡などの自然景観は、自然環境保護の対象となっており、多くの観光客が訪れます。また、「赤羽根大師のエノキ」は国の天然記念物に指定されており、訪れる人々にその壮大な姿を披露しています。

催事と祭り

つるぎ町では、地域の伝統行事や祭りが数多く開催されています。その中でも、毎年4月29日に行われる「剣山お山開き」は、登山者や地元の住民にとって大切なイベントです。また、徳島県指定無形民俗文化財に指定されている「一宇の雨乞い踊り」や「川見の踊り念仏」など、地域に根付いた伝統行事も見どころです。

名産品

つるぎ町は自然豊かな土地を活かした特産品が多く、特に「半田素麺」が有名です。半田素麺は、つるぎ町の特産品として日本全国に知られており、そのコシの強さと風味が特徴です。また、つるぎ町産のゆずや干し柿も、地元の名産品として人気があります。これらの名産品は、観光客にお土産として喜ばれる一品です。

交通アクセス

つるぎ町へは、鉄道やバスでのアクセスが可能です。JR四国の徳島線にある阿波半田駅や貞光駅が最寄りの駅となっており、四国各地からのアクセスが容易です。また、つるぎ町内にはコミュニティーバスが運行しており、町内の移動にも便利です。高速道路は通っていないものの、国道192号線や国道438号線が町を通っており、車での移動も快適です。

交通機関一覧

まとめ

つるぎ町は、自然と歴史、文化が豊富に詰まった魅力的な町です。急峻な山々や清流、美しい町並みや文化遺産が訪れる人々を魅了します。また、伝統行事や名産品など、地域に根付いた文化も多く、観光客にとっては見逃せない要素がたくさんあります。ぜひ、つるぎ町を訪れて、その魅力を体感してください。

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名称
つるぎ町
(つるぎちょう)

大歩危・小歩危・祖谷渓

徳島県