徳島県 » 鳴門・徳島市周辺

不動の滝(勝浦町)

(ふどう たき)

不動の滝は、徳島県勝浦町に位置する美しい滝であり、星谷寺(星の岩屋)の境内にあります。この滝は、勝浦川水系の一部で、落差は約15メートルを誇り、滝の裏側からも眺めることができることから「裏見の滝」とも呼ばれています。また、不動の滝は「とくしま水紀行50選」にも選定されており、その自然美と歴史的背景が観光客を魅了しています。

不動の滝の概要

不動の滝は、星の岩屋と呼ばれる星谷寺の中にあります。滝の高さは約15メートルで、滝の裏側から見ることができる点が特徴的です。この特性により「裏見の滝」という別名がついています。また、滝の下流には「洗心の滝」という落差約6メートルの滝があり、こちらも訪れる価値があります。

星の落下にまつわる伝説

不動の滝がある星谷寺には、古くから星の落下にまつわる伝説があります。この地域の人々に災いをもたらしていた悪星を、弘法大師が法力を駆使して地上に引き下ろし、岩屋に封じ込めたと言われています。その後、悪星は石と化し、この石が祀られるようになりました。この伝説が不動の滝と深く結びついており、滝の神聖さを一層引き立てています。

星谷寺(星の岩屋)

星谷寺(しょうこくじ)は、徳島県勝浦町にある高野山真言宗の寺院で、四国八十八箇所第19番札所・立江寺の奥の院にあたります。この寺院の本尊は十一面観音で、長い歴史と深い信仰の場として知られています。特に「星の岩屋」は、星の落下にまつわる伝説と共に多くの参拝者を集めています。

歴史的背景

星谷寺は、792年(延暦11年)に弘法大師空海が創建したと伝わっています。長い歴史の中で、この寺院は多くの信仰者に支えられてきました。現在、星谷寺は無住の寺院であり、その管理は隣接する鶴林寺が行っています。

境内の見どころ

裏見の滝(不動の滝)

不動の滝は、星谷寺の境内に位置しており、その特徴は滝の裏側からも眺めることができる点にあります。岩屋の中から滝を眺めることができるため、滝をより間近で感じられる特別な体験ができます。この滝は、訪れる者に心の平安と自然の力強さを感じさせてくれます。

瀧之不動尊

滝の岩壁には「瀧之不動尊」と呼ばれる不動明王が刻まれています。不動明王は古くから人々の信仰を集め、悪運を祓う神として崇められてきました。滝の迫力ある水音と共に、この不動明王を拝むことで、訪れた者に清らかな心と勇気を与えるとされています。

その他の見どころ

星谷寺の境内には、樹齢約450年の巨大なクスノキがあり、「樟ノ木不動尊」として祀られています。また、岩屋禅学堂から裏山を少し上がった場所には「定ヶ窟不動尊(天井の不動)」が刻まれた岩場があります。これらの場所も、星谷寺を訪れる際にはぜひ見ておきたいスポットです。

仏陀石と石仏

星谷寺から西に約1.4km進むと「仏陀石」と呼ばれる場所があります。この場所には、弘法大師が巡錫中に両界の諸仏が現れたとされる巨大な岩があり、73体の石仏が刻まれています。この神聖な場所も、星谷寺を訪れる際には見逃せない見どころのひとつです。

交通アクセス

不動の滝および星谷寺へのアクセスは以下の通りです。

公共交通機関

JR徳島駅から徳島バス勝浦線に乗車し、「中角」バス停で下車後、徒歩約40分で不動の滝に到着します。また、車でのアクセスも可能で、バス停から車で約10分の距離にあります。

自動車でのアクセス

徳島自動車道の徳島インターチェンジから国道11号、国道55号、徳島県道16号徳島上那賀線を経由し、小松島市方面へ向かいます。不動の滝までの距離は約25kmで、車での所要時間はおよそ30分程度です。

まとめ

不動の滝は、徳島県勝浦町にある自然美あふれる滝であり、その歴史的背景や星にまつわる伝説が観光地としての魅力をさらに高めています。滝の美しさを裏側からも楽しめる点や、星谷寺の神聖な雰囲気が、多くの訪問者にとって特別な体験となるでしょう。また、周囲には歴史的な見どころや自然の絶景も数多く点在しており、日常の喧騒を離れ、心身を癒やすのに最適なスポットです。ぜひ一度、不動の滝を訪れ、自然と歴史の織りなす壮大な景観を体感してみてください。

Information

名称
不動の滝(勝浦町)
(ふどう たき)

鳴門・徳島市周辺

徳島県