小松島ステーションパークは、徳島県小松島市小松島町の小松島駅跡地に位置する公園です。この公園は、小松島線という日本で一番短い国鉄路線の駅跡地に作られ、地域の歴史や文化を後世に伝える場所として知られています。
小松島ステーションパークは、かつて小松島線が走っていた駅跡地を活用して作られた公園です。この公園は、小松島市都市整備課によって管理されており、地元住民や観光客にとって大切な憩いの場となっています。平成6年度には「手づくり郷土賞(ふるさとの文化を育む街角の広場)」を受賞し、その文化的価値が評価されています。
公園内には、「狸ひろば」と呼ばれるエリアがあり、大小さまざまなタヌキの像が設置されています。徳島県には多くのタヌキにまつわる民話が残っており、特に有名な「金長たぬき」は小松島に由来しています。この広場のテーマとなっている「金長たぬき」は、映画『阿波のタヌキ合戦』やスタジオジブリのアニメ映画『平成狸合戦ぽんぽこ』にも登場するなど、徳島のタヌキ文化を象徴する存在です。
「金長たぬき希望の滝」は、タヌキの銅像として世界で最も大きなもので、小松島市のシンボルとなっています。この滝の前で手を叩くと、音に反応して滝の水が流れ出す仕掛けがあり、多くの観光客が楽しんでいます。この滝は、民話『阿波狸合戦』に由来しており、ふるさと創生事業の交付金を使って建設されました。
多目的広場は、土の運動場として整備されており、地域のイベントや祭事が開催されるほか、グラウンド・ゴルフ場としても利用されています。この広場は地域住民のスポーツやレクリエーション活動の場として親しまれています。
野外ステージでは、地域のイベントやコンサートが開催されることが多く、地元の文化や芸術を楽しむ場所として利用されています。特に開業当時の駅舎を再現した施設があり、C12形蒸気機関車(C12 280)やオハフ50形客車が展示されているため、鉄道ファンにも人気のスポットです。
SL記念ひろばは、狸ひろばにある多目的広場とは対照的に、舗装された運動場が広がっています。バドミントンや一輪車など、子どもたちが遊ぶための広場としても利用されており、休日には家族連れが多く訪れます。また、イベント会場としても活用されており、地元の人々にとって大切な場所です。
2008年7月19日より、毎週土曜日には「ヨルイチ」と呼ばれる夜市が開催されています。このイベントでは、地元の特産品や食べ物が販売され、地域の賑わいを創出しています。ヨルイチは、地域の商店や観光施設と連携して行われ、訪れる人々に小松島の魅力を伝える機会となっています。
公園内には、地元の歴史や文化を象徴する記念碑広場があります。ここでは、地域の発展に貢献した人々や出来事を記念する石碑が設置されており、訪れる人々に小松島の歴史を感じさせます。
物産広場では、地元の特産品や工芸品が販売されています。ここで販売されている商品は、観光客にも人気があり、小松島のお土産を買い求める人々で賑わいます。
わんぱくコーナーには、子どもたちが自由に遊べる遊具が設置されています。特に人気のあるのは、蒸気機関車の形をした遊具で、子どもたちは運転士になった気分で楽しむことができます。
小松島ステーションパークには、市立図書館を併設した生涯学習センターもあり、地元の人々が学びや交流の場として活用しています。この施設では、読書や学習だけでなく、さまざまな講座やイベントも開催されており、地域住民の文化活動を支えています。
小松島ステーションパークへのアクセスは、公共交通機関が便利です。徳島バス「ステーションパーク前」バス停から徒歩3分、またはJR牟岐線「南小松島駅」から徒歩10分で到着できます。車でのアクセスも容易で、駐車場が完備されています。
小松島ステーションパークの近隣には、地域の観光名所も点在しています。特に有名なのが「金長たぬき」を祀る金長神社で、多くの参拝客が訪れます。また、土産物として人気の「金長饅頭」も公園周辺で購入することができます。これらの観光スポットとともに、小松島ステーションパークを訪れることで、小松島の歴史と文化を深く感じることができるでしょう。
小松島ステーションパークは、かつての小松島線の駅跡地を活用し、地域の歴史や文化を後世に伝える大切な場所です。狸ひろばや金長たぬき希望の滝、SL記念ひろばなど、見どころがたくさんあり、家族連れや観光客にとって楽しめるスポットが満載です。ぜひ、小松島を訪れる際には、この公園でゆっくりと時間を過ごし、地域の歴史や自然に触れてみてください。