動物園の構成とエリアの特徴
とくしま動物園は、4つの気候帯エリアと「こども動物園」の5つのエリアで構成されており、それぞれのエリアで異なる動物たちを楽しむことができます。これらのエリアでは、動物たちの自然な生態を再現しつつ、訪れる人々が近くで観察できるよう工夫されています。特に家族連れや子どもたちに人気のあるこども動物園では、リスザルやペンギンなどの動物と直接触れ合うことができる体験型の展示が魅力です。
温帯区(フライングケージ含む)
温帯区では、日本の気候に適した動物たちが飼育されています。ここでの目玉は、直径40メートルの巨大な「フライングケージ」です。このフライングケージは、鳥たちが自由に飛び交う空間で、来園者がその中を歩きながら観察できるユニークな体験を提供します。鳥類の中には、カンムリヅル、ショウジョウトキ、アフリカクロトキなどが見られます。また、レッサーパンダやニホンカモシカ、ツキノワグマなどもこのエリアに住んでおり、日本特有の動物たちを間近に観察することができます。
熱帯区
熱帯区では、アフリカや南アメリカなどの熱帯地域に生息する動物たちが展示されています。ここでは、シシオザルやドグエラヒヒ、チンパンジーといったサル類が人気です。また、ピューマのような猛獣もこのエリアに含まれており、自然に近い状態で観察できるよう工夫されています。熱帯区は動物たちの活発な動きを観察できるエリアでもあり、特にサルたちの活発な姿は子どもたちに大人気です。
サバンナ区
サバンナ区は、アフリカのサバンナを再現したエリアで、ミーアキャットやチャップマンシマウマ、ライオンなどが展示されています。このエリアの特徴は、広大なパドックでの混合飼育が行われている点です。ライオンやカピバラ、アフリカハゲコウなど、異なる動物たちが共存する姿を一度に観察できるのは、このエリアならではの体験です。特にライオンは、家族連れや動物好きにとっては見逃せない存在です。
寒帯区
寒帯区は、寒冷な地域に生息する動物たちを展示しています。動物園のシンボルであるアンデスコンドルやホッキョクグマがこのエリアの主役です。ホッキョクグマは、2023年時点で長寿を誇る「バーレー」という個体が人気を集めています。また、アンデスコンドルは、とくしま動物園の象徴として特別な存在感を持っており、その堂々たる姿は圧巻です。
こども動物園
こども動物園は、子どもたちが動物と触れ合えるエリアです。フンボルトペンギンやリスザル、モルモット、ラマなど、小動物を中心に展示されており、特にモルモットなどの動物に直接触れ合える体験は、子どもたちに大変好評です。また、ポニーに乗る体験も提供されており、小さな子どもたちにも動物とのふれあいを楽しめる工夫がされています。動物との距離が近く、親子で楽しめるエリアとなっています。
とくしま動物園の歴史
とくしま動物園は、もともと1957年に市立動物園として徳島市中徳島町に開園しましたが、1997年に閉鎖され、現在の徳島市総合動植物公園内に1998年に再開園しました。四国最大級の規模を誇るこの動物園は、教育の場としての役割も果たしており、動物園センターを開設して、動物に関する教育活動を行っています。また、2013年には、入場者数がのべ400万人を突破するなど、地域に根ざした動物園として多くの人々に愛されています。
ネーミングライツの導入
2018年4月にはネーミングライツが導入され、「とくしま動物園北島建設の森」として親しまれるようになりました。さらに、2023年4月にはネーミングライツの更新により、「とくしま動物園 STELLA PRESCHOOL ANIMAL KINGDOM」と改称され、ますます注目を集めています。
注目の動物たち
とくしま動物園には、さまざまな動物たちが展示されており、特に注目すべき動物たちが多数います。例えば、ホッキョクグマの「バーレー」は、日本国内でのホッキョクグマ長寿ランキング4位を記録したメスで、非常に人気があります。また、コツメカワウソの泳ぐ姿を間近で観察できる「すいすいプール」や、ミーアキャットの巣穴をガラス越しに観察できる飼育場など、独自の展示方法も好評です。
ライオンとその家族
ライオンの「レオ」「ムーン」やその子どもたちは、特に人気のある動物たちです。2023年11月時点で4頭のライオンが飼育されており、その雄大な姿は多くの来園者を魅了しています。サバンナ区で広々とした空間の中、自然な生態を観察することができるため、ライオンの動きや行動を楽しむことができます。
カピバラの大群
2022年時点で96頭という、日本の動物園で最も多くのカピバラが飼育されていましたが、現在は約30頭に減少しています。それでも、カピバラの群れがのんびりと過ごす様子は、来園者にとって癒しの光景です。カピバラの可愛らしい姿は、特に子どもたちに人気があり、動物園を訪れた際にはぜひ見ておきたい動物の一つです。
施設情報とアクセス
とくしま動物園は、午前9:30から午後4:30まで開園しており、入園は午後4時まで可能です。毎週月曜日が休園日ですが、月曜日が祝日の場合は翌日が休園日となります。また、年末年始も休園となります。入園料は大人600円で、中学生以下は無料です。年間パスポートも1,500円で提供されており、頻繁に訪れる方にはお得です。公共交通機関を利用する場合、徳島駅からバスで約20分、総合動植物公園口バス停で下車し、そこから徒歩でアクセスできます。