展示の内容と特徴
この施設は、徳島の文学・書道に関する作品や資料を収集・保存し、調査研究や展示を通してそれらを紹介する役割を担っています。さらに、文学や書道に親しみ、学べる講座や実習も定期的に開催しています。徳島の多彩な文化の創造と発信の拠点として、訪れる人々に生涯学習や文化活動の場を提供しています。
瀬戸内寂聴記念室
徳島市出身の著名な作家で僧侶でもある瀬戸内寂聴さんが名誉館長を務めており、館内には「瀬戸内寂聴記念室」が設けられています。
この記念室では、寂聴さんの人生と作品に触れることができ、京都・嵯峨野にある「寂庵」を模した書斎も再現されています。さらに、外には訪れる人々の心を和ませる美しい日本庭園が広がっています。
施設の構成
徳島県立文学書道館は、主に3つの階に分かれており、各階にはさまざまな施設や展示が設置されています。
1階の施設
受付
1階中央に受付があり、観覧券の購入や施設の案内を受けることができます。来場時はこちらで受付を済ませてください。
サロン
館内には、訪れた人々が休憩し、交流を深めることができる「サロン」も用意されています。くつろぎのスペースとして利用できます。
ギャラリー
特別展やイベントが開催される「ギャラリー」は、一般の方も展示やイベントスペースとして利用することが可能です。展示のための可動壁も設置されており、多目的に使用できます。
特別展示室
文学や書道の特別展が定期的に開催される「特別展示室」では、展示期間外でも一般の方が利用できるスペースです。
図書閲覧室
「図書閲覧室」には、展示をさらに深く理解するための文学や書道に関する書籍が揃えられています。貸し出しはできませんが、自由に閲覧することが可能です。
2階の施設
実習室1・2
「実習室1・2」は、書道の実習にも適した設備が整っており、流し台も備わっています。
講座室1・2
「講座室1・2」は、各種サークル活動や文化活動の場として提供されており、用途に応じて利用できます。こちらも実習室と同様、連結して広く使うことが可能です。
3階の施設
瀬戸内寂聴記念室
「瀬戸内寂聴記念室」では、寂聴さんの人生の歩みをたどりながら、その作品の魅力に迫ることができます。記念室内には「寂庵」を模した書斎が設置され、寂庵の静寂な雰囲気を再現しています。また、室外には心を落ち着かせる日本庭園が広がり、訪れる人々に癒しを提供しています。
書道美術常設展示室
「書道美術常設展示室」では、徳島ゆかりの書家たちの作品が展示されています。特に、線の行者と称された書家・小坂奇石の息づかいが感じられる書斎も再現されており、その独特の書道技法に触れることができます。
文学常設展示室
「文学常設展示室」では、徳島の文学者やその作品がさまざまな角度から紹介されています。徳島の人々、場所、文化が織りなす文学の世界を堪能することができ、文学回廊としての役割を果たしています。
収蔵展示室
「収蔵展示室」には、瀬戸内寂聴さんから寄贈された貴重な日本近代女性史の研究資料が展示されています。また、ガラスウォール越しにこれらの資料を見ることができ、調査・研究目的での利用も可能です。さらに、文学書道館の収蔵資料を展示するコーナーも設けられています。
主な収蔵作家
徳島県立文学書道館には、徳島ゆかりの文学者と書家の作品が収蔵されています。
文学分野では、以下の作家の作品が収蔵されています:
- 荒正人
- 生田花世
- 井上羽城
- 井上勤
- 今枝蝶人
- 海野十三
- 悦田喜和雄
- 逢坂藍水
- 賀川豊彦
- 貴司山治
- 木本正次
- 小西英夫
- 佐古純一郎
- 佐野まもる
- 鈴木漠
- 瀬戸内寂聴
- 武原はん
- 佃實夫
- 中野好夫
- 新居格
- 野上彰
- 橋本夢道
- 富士正晴
- 北條民雄
- 保科千代次
- 松永周二
- 三田華子
- ヴェンセスラウ・デ・モラエス
- 森内俊雄
書道分野では、以下の書家の作品が収蔵されています:
- 泉智等
- 閑々子
- 小坂奇石
- 仙石墨仙
- 砂田璋壽
- 武市金商
- 中川耕平
- 那賀田鵬鳴
- 丹羽海鶴
- 白川青渓
- 直原玉青
- 西山寧
- 浜田甼堂
- 林石城
- 細川雪鴎
- 本田圓道
- 政田亭魚
- 山下春堂
- 吉岡光堂
- 若田雪渓
交通アクセス
JR徳島駅からのアクセス
徒歩: JR徳島駅より徒歩で約15分